「幻想シティ」/又一
都会の空気は臭いのに
みんな此処に住みたがる
「便利と便器は親戚か?」
呟く声はどこにある
灰色の真ん中
黒い点の
数ヶ所が
息苦しさと生きにくさとかの
溜め息漏らして
消えていく
明日の明後日の
記号化で
とりあえず今日は退屈
今日と昨日の
情報処理で
とりあえず明日も退屈
「人生設計シッカリと」
都会に住んでる僕たちに
保険会社の人が言う
都会の空気は臭いのに
みんな此処に住みたがる
自分の未来に保険をかけて
僕らは此処に立ったまま
叶うもないもわからない
未来の切端眺めてる
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