狂った証明/
kw
狂った証明が欲しくて
区役所の交付窓口へ赴くと
長蛇の列で要求は要望通りに進まない
腕に赤いルーン呪符を刻んだ
パンクスタイルの女の子と
ソーセージを詰める腸皮めいた
ヨレヨレスーツのおじさん
ピクニック気分で鼻歌を奏でている
狂った証明を手にすると
陽の光と引き換えに
灰色コンクリートの屋敷の一室を与えられる
手の平に消えない赤色を残す代わりに
三色昼寝付き悠々自適の生活が待っている
どちらも要らないから
みんなの手に行き渡る前に
早く
戻る
編
削
Point
(3)