世界はきっと気付かない/さこ
 
赤黒くなった点々散る悲しいあざを
見たがる人たちから守ると云ったら
守り続けて疲れて倒れるあなたを
ガラクタだと云う人たちから解放してあげると云われた

僕達は幸せ
保身の術さえ知らず
生傷は1秒1秒増えていくけど
お互いその傷が似たような数から
ああこんなに同じだねと心の底から笑える
懐に隠したナイフの意味は
アクセルが戻らなくなった時のブレーキ
皆にとって意味をなさない文字の羅列が
聖書の一遍のよう
2人で登った断頭台は
初めて人から与えられた贈り物だった
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