サナギウタ/ソマリ
 
眩しさの中にいるとは知らぬ頃 ひかる手足を隠そうとした


境界は線ではなくてざらついた手触りだった 校舎みたいな


放されて時間通りに戻るのは別に躾の成果じゃないんだ


夕暮れはただ 色だった それ以上それ以下のものは見ない見えない


「幼い」と君が笑ったあの頃も嫉妬をしたし赦してもいた


もう少し時間があれば解けたはず まちがいなのも知っていた、はず


幾つもの放課後繭に織り上げて 羽化はスニーカー脱いだ瞬間





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