旅愁/ ひより
 

旅は 道草の葉に落ちて 染まる
せせらぎを消して 風は 川面の笹の葉を通りすぎる
空は 抜けるような青を広げて

すと―ん

何かが 落ちた
静けさは それを聞いていた筈なのに 応えてはくれない

今日の日は

うつろ



2004.9.3"ひとりごと"

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