回帰する、/アルビノ
 


苦しくて、苦しくて
吐き出してしまいたいのは
きおく
並べた文字に意志はないはずなのに
無神経なほど鮮やかに、
きみの言葉はぼくに迫る



それはちょうど季節のようだ
忘れては思い出す
秋の風
生まれ変われないのは
死んでないからじゃない
ぼくが四季のループから
抜け出せないせいだ



去年の今頃のぼくは
カラスだってつつかないゴミのようで、
だけどいま思えば
それも美しく愛しいかたちなんだ


きおくが美しく、
クリーンに、
なっていく
から
ぼくは現実からどんどん離れていくんだ




歩くための靴が
みつからない



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