アルベルト/月音
 

半分の 
半分にした 
レポート用紙を

もう一度

半分の 
半分にした ような
折鶴が

いろんなところに
隠してあるの

とても とても 足りないので
いつも
両手に抱えたまま

ちくちくと刺さる 
羽や尻尾を
くしゃりと 潰してしまう

そんな 気まぐれで

月の石の隣りで
笑っていた男の子

半分の 半分は
蒸散してゆく からだ

ごめんなさい
じゃ なくて
許すものかと

思っている
本当は
思っている





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