コンクリートブロック/HARD
両腕を水平に 歩いた
落ちたら死んでしまう 落ちたら死んでしまう
でもねぇ この一本道は途中で途切れてるよ
たぶんねぇ いつかは工事が終わってしまうよ
ねぇ
青い空 白い雲
半透明の青色の窓の大群
風は吹いてるだろうか
たくさんの人が たくさんのビルが
せかせかかちこち強張ってる
また工事だ この時期は本当に工事が多い
置かれただけのコンクリートブロックがある
僕の顔は白紙のように表情を失くした
静かな だけど 早い
心臓音が僕の中だけに響く
僕は誰に言われるもなく 両腕を水平に 歩いた
落ちたら死んでしまう 落ちたら…
「あ。」
派手に転げ落ちてしまった
手の平を擦りむいた
微妙な痺れる痛みと血が滲む
よかった まだ生きてる
よかった
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