「テーブル」/プテラノドン
何世紀にもおよぶ戦争。訪れる大災害。
人類の歴史が始まって以来、失われてきた命。
世界の終わりが記されていた預言書。が、
引き出しに入っていた 小さなテーブル。
その上で、写真立てを囲むように
世界中の石ころが一堂に介している。
その一つは、僕じゃないかと思う。
花瓶もある。生けられていた花は
ほとんど毎日違っていた。通りすがった人々が
新鮮な水に取り替えもした。外にあったのだ、
テーブルは。
そして今でも時々、未亡人の占い師が
商売をするのに使っている。
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