君に宛てて/Monk
んな君のことが僕は好きだったんだ
ねぇ、君
電池のきれた携帯電話を一生懸命振っている、そんな君のことが僕は好きだったんだ
ねぇ、君
ある夜ミカンのお尻のところに人差し指を指したまま寝ていた、そんな君のことが僕は好きだったんだ
ねぇ、君
ノートの1ページ目に「清潔に使いましょう」と書いていた、そんな君のことが僕は好きだったんだ
ねぇ、君
車のワイパーを動かすと自然に首が動いてしまう、そんな君のことが僕は好きだったんだ
***
ねぇ、君
缶コーラを僕に渡すときにクスクス笑いを堪えているからすっかりバレバレなんだ
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