ゆめ/アンテ
 

ふうせんのうちがわに
わたし とかいた
そとがわに
ゆめ とかいた
おおきくふくらませて
くちをしばると
そらへまいあがることも
じめんにおりることもできずに
ころころ
あたりをただよった
そのたび
さけびごえがして
なんどもなんども
うちがわから
こぶしがたたきつけられて
するととつぜん
わたし
がわれた
ぱちんとはじけて
ゆめ
はこわれてしまった
ごむのかすを
ひろって
ごみばこにすてた



                          「ゆ」
                     あいまいなきもち




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