銀の傘/
銀猫
帰り道は
昼の天気予報どおりに
激しい雨
ふと視界に咲いた銀色の傘を求めた
縁取り、白
フレームは銀
それを広げて歩くのが
今日の雨にはふさわしく思えて
無彩色の小さな屋根で
雷鳴に宛て
微かな抵抗をしてみようと思う
何が届くわけでなくても
夜より厚くかかる雲の
暗い天に向かい
ここにいるぞと
表明してみたくなった
夏の終わりのレジスタンス
銀の傘ひとつ
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