未完成の絵画/
紫音
明日という横暴が
今日という存在を
押しつぶしていく
圧壊した残骸の時
そこに見えるのは
裾を気にしながら
階段を登る人達と
言葉を綴りながら
いまを探す人達と
それが交錯せずに
だけど重ね合わせ
上から見てみると
一つの模様だけど
同じ高さにあると
何一つ交わらない
そんなものだけだ
戻る
編
削
Point
(1)