トブヨウニ/みもる
一人で見る星空と
誰かと見る星空は
明るさがまるでちがう
あなたは
捨てたものはもう戻ってこないが
失くしたものはいつか戻ってくることがあると
言った
あまりに昔に失くしたものは
もう僕に戻ってきているのかもしれない
僕が気づいていないだけで
信じてもいいのか
その言葉
いやむしろ
信じさせてくれ
人生に回り道はない
レールを外れてなんかない
僕がしてきたこと
無意味なものなど一つもなかったと
前を向けば無限の可能性たち
後ろを向けば取り残された可能性たち
足元を向けば試されるのを待つ可能性たち
今日も一歩
飛ぶように僕は進む
もしかして―――
と
明日に期待しながら
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