あかよ/せんたく板
 

            今、秘やかなる根も、凍てつく夜を讃えていた


            月はふくれ上がり、地を這う葉を飲まんとする


              月からにゅいと伸びた手が、小豆を掴んで


               それから黒い背中を向けてしまったので


                           虚無が訪れた







             やがて愛しさも忘れさられ


             静けさを破る絶叫よ


             雪とならむ


             
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