ノート(たたずむ瞳 ?)/木立 悟
 

ふたつの瞳
ひとつの鍵盤
さざ波のように混じる音
静かに言葉を連れてゆく音


通り過ぎる会話と
通り過ぎる雨に冷やされ
白くつづく午後の道


人の声は昇り 人の声は去る
鳥の声は満ち 鳥の声は降る
生け垣と壁の間に揺れる
小さな鏡のなかに降る




[グループ]
戻る   Point(1)