ビリビリ/蒼木りん
ふたりで
東京に行こう
と
約束しあったのに
わたしは
夢の切符を
破ってしまった
紙くず
のように
あなたは
瀕死の笑顔で
わたしを
赦す
だけど
そのとき
わたしは
抹殺された
ビリビリに
抹殺された
あなたの胸
を
ビリビリにしたから
僕が いま
どんなにうれしいか
わかるかい?
東京は
夢の街だった
ね
わたしにとっては
忙しい日々の
隙間
安堵のような
メール
ありがとう
日常の
非日常の
ふたり
歩き
この夢は
見ちゃ
いけなかったこと
なの
聞こえない声が
聞こえた
雷の
音
ビリビリ
ごめんね
jung
さよなら
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