薫製肉スケッチ/
スプートニク
眠る君を描いていた
ひいやりと冷たくなった指先を
ガスストーブで暖めて
背骨をなぞる
腰から辿り
肩から首へ
すべらかな皮膚は
美しき筋肉を
骨を
透かす
薫製肉のように
引き締まり
良い香りのする君を
薄く切って食べたら
きっと私好みの味がする
何枚でも食べられる
全部食べきるのにどのくらいかかるだろう
君を描いた十数枚のスケッチと
立ちのぼる欲望を置いて
帰ります
戻る
編
削
Point
(4)