在り処/
秋良 蛍
カーテンを開いて、夜空を見上げてみた。
窓ガラス越しに、たくさんの星に囲まれた、三日目の月が見えた。
これから満ちていくの?
それとも、欠けていくの?
一人きりの部屋の窓から、
夜空を見上げてみた。
陶器のような白さで、冷たく輝く月・・・
凛とした、冴え渡る光・・・
夜が明けて、
昼の光にかき消されても、
雲に覆われても、
大地の裏側に隠れても、
君は確かに、そこに在る。
僕は確かに、ここに存在できているだろうか。
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