住宅地の陰口/チャオ
影の、模様が、オレンジ色の光の混ざって、
ひときわ目立つ、クリーム色の壁。
朝には、日差しが、ベランダの、遅起きの昆虫を、
執拗な温度で照らす。
次の日も、町内に響く、下校のチャイムが、
怯えきった、弱虫な犬を驚かす。
何度、繰り返された物語。
そのたび、忍び寄る夕闇に、今日を置いてきて、
忘れられた朝の日差しが、
あわよくば、いい夢でも見よう、と静かに床に就く。
影に、際立った、模様。
朝の、せっかちな、仕事。
次の日も、町内に響く、下校のチャイムが、
怯えきった、弱虫な犬を驚かす。
何度、繰り返された今日。
そのたび、昨日(もしくわ、一年前の昨日)を夢見、
昨日(もしくは明日)。
あわよくば、夢物語に模様を託す。
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