救いへの思い(1)/Fujiwara Aki
赤茶色の土の上にあお向けになり 私の視線は、釘付けとなる
向けられる銃口も無く 引かれる国境も無い
傲慢と神の名と正義を後ろ盾に彼らは、真に聖なる魂を蝕み
終わる事の無いスパイラルに 己の足を踏み入れ、己の手を血で染める
そんな毎日を目にし漂う空気に触れていると人は 壊れる前に消えてしまう
ああ、宙よ
私を引き寄せイラつく源より遥か彼方の彼岸の淵に遠ざけてくれ
何故なら、私は諦めたいから
救ええる術は、原始の技で 進歩の知識に支配された今
何が出来ると仰せですか
五大陸は、混濁の中
赤茶色に塗られながら それでも私は、いいと思う
最後の大地の抱擁として
残された唯一の楽園をあおぎ 心静かに過ごそう
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