うさぎのなかで/せんたく板
 



        もしも君が

        ような話みたくても

        生まれてしまうまでは

        うさぎのなかで待つんだね



        少年は、桶の水で顔を洗い、寒さはつま先より

        うすい純白の肌着を肩にぶら下げて

        ステンレスは、君のような僕を映すのだろう

        君はみたのかな



        音叉の中をただよう

        不快ともやすらぎとも言えぬ阿片の煙は

        虚仮の中でも

        気づかぬまま死ぬのもいいと思わ
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