雨の晴れやかなこと/こしごえ
 
は、しめっているというのに
雨は、
雨の
仄暗き
雨の奥へは。
らんららんららん

質量に囚われず
なんてつべこべいわず
我が身を笑え
されど迷うなかれ

じっとりとした空気は
煙草の煙に絡み
繊細な指先は己を指し示す

青空を夢みる
未来の傷は
曲線を記憶して
耳鳴りの果てへ
すっとたつ求心力
形(かた)の無い形(かた)にそえば

雨の亡霊は
遠く、自由
今も静脈をめぐり
らんららんららん
空の通行手形を要する
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