METAL FINGER/プテラノドン
いかにも抽象は馬鹿げているようにみえるが
抽象の後ろを「馬鹿げた」がついて歩くだけのこと
そして「馬鹿げた」の後ろを盲人の「似非」が歩く
ずっと そのまま 近づくと 灯台は 火葬場の煙突
煙は導くように―誰が、誰をは・・・
風車のプロペラは 墓を掘るスコップ
此処から、何処へ―送り出すのか・・・
見知らぬ外国?閉ざされた地?とチラシに宣伝されていたが、
現に造られた建物があるし、指紋がべたべたと
手垢や手垢や恐ろし屋 幽霊の白さ―みえるだろう・・・・・・
はい、みえました。なら、その手で触れぬように
そこらで手を後ろで組んでさ 熱心に美術品を眺めるあの客の真似して
そろりそろりと「似非」歩き・・・しなさいね
素通りしたり、立ち止まったり、時には九歩を刻む感じで
えっちらおっちら「似非」歩き・・・しなさいね
とくれば―、あっちから、オウムを肩に乗せた片手の男がやってきて
「おい似非公!こいつと一緒に写真を撮らないか?」と義手の
鉄のフックで、青いオウムの頭を 思いっきり 引っぱたく、
その音こそが 生きた抽象そのもので―――
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