石畳/紫乃
 
    石畳





    踊りの輪の中で
    子供達は買われるのです
    私は不良品ですので
    銀貨5枚分は
    安く買われることでしょう



    石畳を踏む
    踊り子達の靴よりも
    いくらも上等なものを履いています
    それが私の自信になりました



    髪を梳いてくれたひとが
    私にむかって
    そっと言うのです






     つらくても
           
                      
 こわくてもね
     
        
                だいじょうぶだよ
       
                                     いつか
     
         
      しぬから





 
    
    それは
    私のことだと
    思っていたのです。
 
 
 
 
 
 

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