目視読の勧め/kw
僕は速読かつ多読家だ。
故に、短編と詩を好む。
いや、好まざるを得ない。
朝と夜の電車に揺られる1時間強を駆使した所で、ドストエフスキーを消化することは難しいからだ。
愛書の筆頭に上がるのは、村上春樹。
説明の必要の無い程、著名な作家だ。
ノルウェイの森、海辺のカフカ、アフターダーク。
市場に出れば、新聞の書籍売り上げチャートに名が昇る。
彼は多彩なスタイルの文章を生活の糧に書すものの、短編専門の作家では無い。
著作の、「若い読者の為の読書案内」でも、一番やりたいのは長編だ、と公言している。
更に、同書内で、気に入った作品を何度も読み返し理解しろ、と説く。
僕は、
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