蒼い葉 うらめしい/
吉原 麻
まったく 目を覆うことができたらいいのに
母の背中を 掻き毟ると 血 がにじむ
茶色いかさぶた と 筋になって 血
掻かないと 大声で叫ぶ 赤ん坊のように
私が 父と兄 の 替わり をすることに気づいたらしい
母は 私を見ると 嫌な笑顔で近づいてこようとする
娘を見る 目じゃない
私があなたを 捨てきれないのを知っているかのような
私とあなたは 切っても切れないのをわかっているような
ずるい やさしい顔で 手をのばす 母
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