円を描く/
大覚アキラ
真夜中の森で月を見た
満月には程遠い
アンバランスな円
妙に自慢げに
名も知らない鳥が一羽
きれいな円を描いて飛んでいた
欠けた月を
笑っているのか
飛べもしないおれを
嘲っているのか
そうやって死ぬまで
飛び続けるがいい
戻る
編
削
Point
(4)