冬眠/
こしごえ
青
丸い月を
烏(からす)がほじくっている
月はやせて
青白くなる
死のニオイより生のニオイが
かくれている
生あたたかい
夕べ
冬眠
うつろな目をした
少女がいった
「雪でやけどをしたのです。」
全身 結晶の跡がついている
カラッと晴れた 青空に
おちていく
個人サイト「As H System」
詩集「遺伝子」掲載
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