銀色のコップ/チャオ
形状と言えば、影の淵の庭に続く、丸みを帯びたプール。死んだ水滴の集まる、丸みを帯びたプール。
形は、そこに記されている。それが見えなくとも、匂いで分かる。影の、淵の、庭のような匂い。それらの形は聞こえなくても肌触りで分かる。死んだ、水滴の、集まった肌触り。聞こえないことを前提に作られた音楽を、耳の聞こえない人間が、好んで聞き入るように。
意味と言えば、とにかく生きるために手にするその仕草。何をためらうことも無いストック。そういえば、未来は歪められ写つっている。過去は下向きのベクトルを写している。
機能性を考えれば、面白みの無い物が出来ると思っていたときがある。寝ながら本が読める部
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