ノート(35Y・9.4) /木立 悟
 



   思い出せない言葉のかわりに
   鳥を葬り
   砕けていく雲を見つめる


   質問と答えを
   同時に失うとき
   翼を求める気持ちをおさえられない


   古い羽の名残りを持つ手に
   新しいはばたきが降り立つのは
   いつも夜のはじまりが見えるときだけだ








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