雨天順延花火・・8月7日・・/コンパス
 
ます・・」
とアナウンスが響くと
大群衆はさざなみたち
つれずれに家路へと急ぐ

映画じゃ戦争はいつもくすんだ赤色だったな
明かりに覆いをかぶせ
暗い色で我が身と我が町を守ったものたち

家に着くと
花火の異臭のよどんだなかで

カナダライニトブハエノハオトダケ

 (中断)
  ・
  ・
三十万の全市をしめた
あの静寂が忘えれようか
そのしずけさの中で
帰らなかった妻や子のしろい眼窩が
俺たちの心魂をたち割って
込めたねがいが
忘れえようか!

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