鈴木いづみが教えてくれた/佐々宝砂
 
いかもしれない。どちらかというと後者のような気がする。KANの「愛は勝つ」が流行ったとき、私は、うまく説明できないけど背中がむずがゆいようなちくちくするような、きなくさいような、とてもいやな気分を味わった。でもあれはコミックソングだもんね、と思えば少しは気が楽だった。しばらくたって槇原敬之の「どんなときも。」が流行った。私はあの曲がとてつもなく嫌いだった。それからまたしばらくたって、岡本真夜の「TOMORROW」が流行った。私はあの歌がほんとに気持ち悪くて気持ち悪くて、でも笑うに笑えなくて、とても息苦しいと思った。その息苦しさ気持ち悪さは今も続いている。

鈴木いづみならどうしただろう、と考え
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