スチーム/スチーム
 
した

そして恐ろしいほど猛スピードで流れた年月
とても少女とは呼べない年齢になった 今
逃げ続けた私は 少しの経験値もゴールドもなく
道具ももっていない 魔法も覚えていない
初期装備のままでようやく少しづつ 弱い敵は倒せるようになりました

いつか何かに、そう信じていたあの頃に
逃げることしかできなかった私

化粧箱を開けた時から 女であることに慢心し
ひとりでは生きてゆけなくなった私

弱い敵から受けた 浅い傷口を舐めながら
それでもあたしはひっそりと
オアシスの前で 誰かが水を飲むのを待っています











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