落日哀歌/こしごえ
 
そっと
なぞる
なぞ る

 つみかさなった
  夕べの
   夕日の
      赤
   重さの
  重みの
 重なり
心の
 芯の

構築されてゆく
恋恋(れんれん)とした色彩に
つややかな黒髪を沈め
音素とつながり
不可視な闇の不可思議に声を燃やす
そうしてバランスは
光と保たれ
この身を染める
戻る   Point(8)