戯言/大覚アキラ
たぶん
おれ
という容れ物の中には
さまざまなものが転がっていて
それはたぶん
おれ
が
おれ
として在るためには
絶対に必要なものなのだろうけれど
同時にそれは
おれ
以外の不純物に他ならない
というのも事実
なあ
そこのアンタ
おれのことを
まるで宇宙人か
ミーアキャットの交尾でも見るみたいな
そんな目つきで見てるアンタ
アンタにひとつ訊いてもいいかな
おれ
というのは
この容れ物のことなのか
それとも
容れ物の中身の不純物のことなのか
あるいは
その両方併せて
おれ
なのか
おれ
は
たとえば
真夜中の路上
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