貴方なんか要らない/kw
速達で届く恋人達の会話に傍耳を立てると
つまらない内容の連続に
耳の奥に指を突っ込みたくなるよ
何処にでも転がっている有触れた存在
羽を休める為だけの小さな巣穴
全ての人間がそれを求めているような言い方をする
腐った恋愛ドラマが繰り返し繰り返し
おかしいよ
他人の人生の借り物では泣けない自分が在る
遠く手の届かない存在に成長する度に
美しさに磨きのかかる貴方を想う
果てしない空想を食い尽くす
きっと触れられただけで僕は溶けてしまうのだろう
そんなことになったら困るから
早く無個性な誰かに見つけて貰いなさい
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