キレイ過ぎる街/紫音
なのか
四人目なのか何人目なのか
それはきっと幸でもあり
不幸でもあり
地に足を付けているつもりで
危なっかしい本物を
演じなくてはいけないわけで
死んでしまうほどの意味もない
この街の境遇を
自分に照らして哀れむことぐらいしか
できない
そんな人もいて
それはやっぱり何人目でもなくて
この街にはいない異邦人
そんな中で
二人の男がいて
一人は何もせず寝て過ごし
一人は何もせず歩き続け
二人の女がいて
一人は何もせず話し続け
一人は何もせず顔を造り
異邦人は何もせず
ただそこにいるだけで
みんな綺麗さっぱり消えていく
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