たもつさん「十階の家族」を読んで(感想文)/ベンジャミン
トもしてなかったんですよね。
たもつさんの作品で、僕がことさら気になるのは言葉の距離感です。これは、読者としての自分との距離感なので、多くに当てはまるとは思っていませんが、冒頭三行目で「ではなくて」とはぐらかされてしまうところや、対話文のような構成なのに娘さんの生のセリフが出てこないで、「だそうだ」「らしい」「というのだ」といったふうに、伝聞の推測に近い表現がされているところなんかが、やはり「何となくいいなぁ」と感じたりします。でも、それが僕のポイントの根拠になっているわけではありません。
「アイス」という言葉のイメージ、はたまた「十階」という言葉のイメージ・・・
それらはどちらも、僕に
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