書き付けるということの一つとして/
紫音
喧騒に身を潜め
人の流れに翻弄されて
立ち止まっては睨まれて
辟易する調理臭に塗れ
圧迫される天井のパイプを見上げ
やっとたどり着いた場所が
窓の無い真っ白な部屋だとして
気が付いたら扉が閉まり
鍵穴どころか継ぎ目も消え
電球もない平面だけの世界だとして
音もしない時計もない
方向も重力もわからない空間だとして
そこに居たとして
君は何をする?
つまりはそういうことなんじゃないかな?
戻る
編
削
Point
(0)