転がるかたち/
松本 涼
闇に近い木々の群れ
線路を叩く車輪の甲高い音
幼い日に出会った少年の俯き
裏から見たエイのような雲の顔
それを包む灰になりかけの蒼の空
大きく両手を振りながら坂道を下る僕
みんなどこかで繋がったまま
同じ向こうへ転がるかたち
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