光/蝶番 灯
”どうせ善い事に繋がる訳無い”と
知って居たら哀しむ事も無かった
その代わり 悦ぶ事も無かったかもしれない
繋いだ手の温もりが
未だ 未だ此の掌に残ってるよ
私から切り放した紅い糸だけど
其れでも 現在も此処には
繋がってるものが在るの
あの日送り続けた愛情は
何時か戻って来てしまうのか
若しくは 何時までも君の許で
大事にされ続けて貰えるのかしら
君に関するたった壱ツが
未だ 未だ此の胸に残ってるよ
只其れだけはどうか どうか
何にも奪はれません様に
あんな綺麗な思い出だったのに
何故か其の頃には還りたくは無いです
其れならもう倒れたり堕ちたりしないから
甘えたりもしない 何にも 誰にも
だから二度と もう二度と
夢と現実が紙一重に成らない様に
奔り続けるさ
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