意見書/atsuchan69
 
成立しない現実の裂け目を見つめ続けるための営みであるはずだ。
 最後に、この表明が最も危険なのは、善意であるがゆえに批判されにくいという点にある。
 人道、平和、反不条理――これらは誰もが共有できる価値である。だからこそ、その言葉が制度の権威と結びついたとき、異議申し立ては「冷酷」「非倫理的」として退けられる。詩人の世界において、そのような空気が生まれること自体が、深刻な危機である。
 詩人会が守るべきなのは、正しい立場ではない。
 正しさを疑い続けるための、言葉の自由である。
 その自由を自らの手で狭める声明は、たとえ善意に満ちていようとも、詩の敵になりうる。



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