苦悩は誰のものか??貧困・医療・詩をめぐる構造/atsuchan69
路を通過し、最後に「芸術」として意味づけられるとき、私たちは何を見落としているのか。
苦悩が美化されるほど、貧困という現実的で構造的な問題は後景に退く可能性がある。苦しみが「創造の源」として語られるとき、その苦しみを生み出した社会的条件はどこへ行くのか。
これは陰謀論ではない。
すべてを否定する議論でもない。
ただ、精神的苦悩が
医療の対象となり、
市場の一部となり、
福祉の管理単位となり、
宗教の救済対象となり、
そして芸術の象徴となるとき、
その根底にある貧困が不可視化されていないかを問う必要がある。
詩は制度を批評する力を持ちうる。
だが同時に、制度の痛みを装飾する役割も担いかねない。
苦悩は誰のものか?
そして、その苦悩はどこから来ているのか。
貧困を抜きにして、精神を語ることはできない。
了
戻る 編 削 Point(10)