虚構の動物園/栗栖真理亜
 
石の礫を投げ合うも
SNSという岩屋戸に隠れし正義
オンラインのなかのごく限られた湾曲空間で
嘲りや偏見に満ちたせせら嗤いが満ち満ちてゆく

誰もが表明し得る自由を泳ぎ回りながら
嘘か誠かわからぬような流言ばかりが幅を利かし
拡散しては人々の脳内を撹乱する
弱き者が権利を主張すれば悪になり
叩き落とす者が正しきものとして称賛される

甚だ下品で
モラルという言葉すら忘れ去られた動物園

AIで精巧に造りし実在する首脳陣を
操り人形のように自由自在に操り
ありもしないフェイクを垂れ流す
お互い殴り合わせては顔を潰し合わせ
接吻を繰り返させながら

もはや誰が敵で誰が味方なのか
嘘か誠か

混乱と混迷とが清濁併せ持ち
動物達の雄叫びが
虚構と愚行のなかで空虚に響き渡る
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