いのり/佐野ごんた
 
張りつめた鹿皮
ひとつ、あたたかくたたけば
ひとつ、ひとしくはねかえす
まるくゆらいで澄みわたる

水底の
唄をほどいて砂ことば
こより合わせて花結び
細い祈りの息を吐く

きみの一音が響いて
胸を濡らし
かたちを成すまえに空雲の
ひかりのすみに溶かし込む

ひとときの魂のかさなりよ
声なき祈りの尊さよ
ふるえた骨の喜びと
やわらかな匂いの追憶を
あなたの空へ





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