小説の習作、原稿用紙八頁 #03/田中教平
 
 冷えた朝である。くっきりとした青空が広がっている。玉葱の葉がシャキッと健気に伸びている。
 ユウスケは暖房の効いた書斎で砂糖入りアイスコーヒーを飲みながら、ぼうっと小説のあらましについて考えて、ついに出来ない、と思うと、本日のあらましを書いてゆく事にした。

 未だ眠気が残っていた。起きた時間も遅かった。寒過ぎたのであった。今日はペットボトル、瓶を出しに行く日ですよ、と、妻のカナに布団をはぎ取られて、渋々起きた。自室の寝室は荒れている。ベッドのシーツが剥がれている。スリッパが片方無い。夏目漱石の「こころ」文庫本、「四毒抜きのすすめ」という本が床に放ってある。NHKの衛星放送の契約に必要な書
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