二月八日/蕎麦屋の娘
波食(はしょく)とバナナの皮(ピール)に
折(お)り畳(たた)まれ
箇条(かじょう)にかすれきった。
黙(だま)らせる値打(ねう)ちもいまや
問(と)わず 牡蠣(かき)の殻(から)でくぐもった旅(たび)にめくる
装束(しょうぞく)の裾(すそ)が
丘(おか)でハイネズとうとうと
していた。
曲(ま)がった流(なが)れの先(さき)をいそぐ
殻(から)の灰(はい)の丘(おか)だ。
「時間論(じかんろん)も流(なが)れもこちらにない」
波(なみ)をならす中心(ちゅうしん)となって砂(すな)が引(ひ)いた。
一種(いっしゅ)の敵意(てきい)を味方(みかた)に
持(も)ったようだ。
戻る 編 削 Point(0)