咲子?/たま
デスクトップには十二ポイントのうすい文字がならんでいる。咲子はデスクトップに顔を近づけて読みはじめた。
……。
わたしのセリフからはじまるページだった……。
六男「ね、お正月さ、家へ帰るの?」
咲子「あたし帰らない……リクオさんは?」
六男「……じゃあ、ぼくもだよ」
咲子「あらっ、いいの?」
いいわけないけど、帰りたくない気持ちはふたりともおなじだったはずだ。
六男「でもさ、ショウコ。はじめての正月だろ? ほんとに帰らなくていいのか?」
咲子「ん……お母さんいないし、会いたい友だちもいないし、姉に電話しとくからいい」
咲子の実家には父と姉がいて母はもう他界していた。
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