大寒の頃/田中教平
 
  大寒の頃

  ベランダで、ユウスケは煙草のパックの最後の一本を喫いきると、コカ・コーラの厚い瓶で代用した灰皿の水につけて、そのカップの蓋をしめると、ベランダの奥の方へ置いたまま、自宅室内に入った。
 ユウスケは炬燵に脚を入れて座った。一月、もうすぐ大寒の頃であった。
 テレビではもう三月並みの春の陽気が来ているらしく、今日も、妻のカナと二人、スーパーマーケットへ買い出しに出たのだが、ユウスケの着ていたセーターでは暑いくらいであった。しかし暖かいのは陽の出ている内で、こう日暮れが近くなると、やはり暖房を点けずにはいられなくなる。
「ちょっと、まだご飯作っている途中で座られると、プレッ
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